墨のヒビ割れについて
文宝四宝のうちのひとつ「墨」。今回は使用上避けて通ることのできない「墨のヒビ割れ」について、墨屋・墨運堂さんに訊いてみました。
ヒビ割れの原因は、墨の伸び縮みなんです!
①墨は水分を含むとふくらむ性質を持っています。
・湿気のある場所で保存していたり…
・磨り口・水濡れ部分の手入れを丁寧にしない…
その状態から乾燥すると・・・
②水分がなくなり、反対に縮んでしまいます。
これを何度も繰り返すと・・・
③ヒビ割れが起こります。
④そしてなおも放っておくとヒビの中に水が染み込んで、さらに悪化。
⑤ヒビが悪化し、墨全体が大きく割れてしまいます。
レスキュー法:別売りの墨用接着剤で固定、乾燥させればまた使えます。
固型墨を長持ちさせるには
磨り口や水に濡れた部分を、こまめに拭くと長持ちします。
使用上やむを得ないとはいえ、墨自体は水気が大のニガテ。使用後は水気をよく拭き取り、十分に乾燥させてから、保管は出来るだけ湿気の少ない場所でお願いします。