コラムcolumn

2019.6.20固型墨がヒビ割れるのはなぜ!? 奈良の墨屋さん墨運堂さんに教えていただきました。

墨のヒビ割れについて

文宝四宝のうちのひとつ「墨」。今回は使用上避けて通ることのできない「墨のヒビ割れ」について、墨屋・墨運堂さんに訊いてみました。

 

ヒビ割れの原因は、墨の伸び縮みなんです!

 

墨のヒビ割れについて-1

①墨は水分を含むとふくらむ性質を持っています。
・湿気のある場所で保存していたり…
・磨り口・水濡れ部分の手入れを丁寧にしない…

その状態から乾燥すると・・・

 

墨のヒビ割れについて-2

②水分がなくなり、反対に縮んでしまいます。

これを何度も繰り返すと・・・

 

墨のヒビ割れについて-3

③ヒビ割れが起こります。

 

墨のヒビ割れについて-4

④そしてなおも放っておくとヒビの中に水が染み込んで、さらに悪化。

 

墨のヒビ割れについて-5

⑤ヒビが悪化し、墨全体が大きく割れてしまいます。

 

墨のヒビ割れについて-6

レスキュー法:別売りの墨用接着剤で固定、乾燥させればまた使えます。

 

固型墨を長持ちさせるには

磨り口や水に濡れた部分を、こまめに拭くと長持ちします。

墨のヒビ割れについて-7

使用上やむを得ないとはいえ、墨自体は水気が大のニガテ。使用後は水気をよく拭き取り、十分に乾燥させてから、保管は出来るだけ湿気の少ない場所でお願いします。

 text= 西本皆文堂
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