コラムcolumn

2019.6.21筆のはなし

筆のおもな産地

愛知・奈良・広島など国産の筆を和筆と称し、これに対して中国産の筆を唐筆と呼びます。

 

 

穂先について

 

穂先の原料

●獣毛筆…羊毛・山羊毛・馬毛・鹿毛・狸毛・りす毛・鼬毛・猫毛
●鳥毛筆…鶏毛・鶴毛・孔雀毛等

 

穂先の形

穂先には、仕立て筆・さばき筆・巻筆の三種があります。
●仕立筆(水筆)…穂先を糊でかためてあります。
●さばき筆…糊で固めず毛のままで仕上げます。
●巻筆…頴鋒の回りを薄書院紙で巻く(今日、ほとんど使用されていません。

 

筆の説明

筆の各部の名称こさき・のど・胴腰・すげこみ・軸

 

 

毛の剛毛

毛の剛毛によって、剛毛・兼毛・羊毛と呼びます。
●剛毛筆…毛質が硬く腰の強い馬毛・りす毛・鼬毛等茶系 【用途】学童・初心者向き
●兼毛筆…中心に剛毛を使い外側に羊毛を巻いて作った筆、剛毛より腰が弱い。【用途】中級者向
●柔毛筆…羊毛で毛は白色・高級品ほど「こさき」から「のど」がアメ色をしています。腰は柔らかく弾力性に富んでいます。 【用途】上級者向き

 

 

羊毛の話

筆に使われる羊は、中国長江(揚子江)下流地域のごく限られた地方に飼われている食用の特殊な羊で、その数も非常に少なく、大変な貴重品です。
また、一匹の羊の毛も、雄、雌、部分によって何十種類にもより分けられ、それぞれ性質の異なる筆原料になります。
特に細光鋒はなんとも言えないあの書き味の、最高級羊毛筆原料として重宝されている事は、広く知られています。

 

山羊の筆毛の説明

羊のどの部分よりどの筆毛がとれるのか簡単に記してみました。

 

1)頭部…雄羊、細光鋒、粗光鋒、雌羊、直鋒【毛丈は長く毛筋は細い】
2)背筋部…細長鋒、長羊毛【毛丈は長く毛筋は細い】
3)肩部…白黄尖鋒、黄尖鋒【毛丈は長く毛筋は粗い】
4)脇部…蓋尖鋒、白黄、鋒、透爪鋒、脚爪鋒【毛丈は短く毛筋は細い】
5)顎下部…羊須(ヤンス)【毛丈は短く毛筋は細く特に先がよい】
6)腹部…脚爪鋒、上爪鋒、粗爪鋒【毛丈は長いが弾力なし】
7)背部・腰部…棟南鋒、中短鋒、堤短鋒【毛丈はさらに短い】
8)腿部…脚爪鋒、上爪鋒、粗爪鋒【毛丈は長く毛筋は粗い】
9)尾部…羊尾(ヤンオ)【毛丈は長く弾力有り】

 

 text= 西本皆文堂
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