コラムcolumn

2019.6.21筆の洗い方 ~大筆~

筆の扱いには、これといった決まりはありません。従って、洗う・洗わないの判断は、お客様の方で決めて頂きたいと思います。この記事では、きちんと墨を落としたい方に向けて、手順を説明いたします。

 

ここがポイント!

 

使用後になるべく早く洗う

当たり前のことですが、墨が固まってきますと、その分落ちにくくなります。早め早めにきちんと根元まで墨を落とせば、筆割れもしにくくなります。

 

 

穂先保護用の透明キャップは外す

お買い上げ時に付いている、穂先保護用の透明キャップは、使用後には付けずに処分して下さい。良く乾燥させずに生乾きのままキャップをされますと、筆の内部で湿気がこもり、腐ってしまうことがあります。

 

大筆の場合

 

①適当な容器にぬるま湯を溜めて洗います。根元を軽く押しつけて、内側に入っている墨を押し出して下さい。

 

 

②何度か水を換えて、水が汚れなくなるまですすぎましょう。基本的にはこれだけで墨は落ちますが、落としきれない場合は③の方法をお試し下さい。

 

 

③なかなか墨が落ちない場合は、毛先をつまみ、根元を回す様に軽く力を入れて揉みだします。毛の間にすき間を作り、水を入れてあげることがコツです。しかし、やりすぎると筆に負担がかかり毛を傷めてしまうのでご注意を。

 

 

流し洗いでは墨が落ちません!!

 

水道で洗い流しても、外側に付いてある墨しか落とせません。墨を落として、筆を長持ちさせたいのであれば、溜め洗いで落としましょう。

 

とにかく根気よく洗うこと!

根本の中まで墨を落とせば、筆は長持ちします。

 

 

 text= 西本皆文堂
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